共通の考え方

【大切な考え方】

まずは、考え方を学んでいきます。
「挨拶をする」「嘘をつかない」「宿題をする」等、小学生の頃に学んだようなことがいつの間にか大人になると忘れてしまうこともあります。そのため、基礎からしっかりとおさらいしていき、さらに求められる治療家になれるようにレベルアップしていきます。
まずは、日常的に意識をしていく5つについてです。

1.「はい!」と素直でいること。
2.「すみません。」と反省をすること。
3.「どうぞ」と譲ること。
4.「私がやります!」と奉仕すること。
5.「ありがとう」と感謝をすること。

1.「はい!」と素直でいること

当社の採用基準の1つにも「素直さ」というものがありました。素直な治療家と一緒に働きたいと思っています。同じ会社で仕事をする上でなぜ素直な人がいいのか?

仕事における素直な人ってどのような人でしょうか?私が考える素直な人というのは「はい!」「なんでもやります!」というイエスマンではありません。人から言われたことを受け入れ、アドバイスを愚直に実行していくことや自分は「良い!」と思ったことを自ら選択して実際に行動できる人のことだと考えています。

<素直な人の特徴>
①嘘をつかない
素直な人は他人にも自分にも嘘をつきません。そのため現場でも患者さんから、スタッフさんから信頼される方が多いです。嘘をつかないから信頼関係が築けるのだと思います。

②偏見を持たない
「この人はこうだから、自分とは合わない」という偏見を持たない。また「この仕事は自分には関係ない。だからやらない」このような考え方を素直な人はしないですね。誰に対しても素直に接することができて、自分で勝手に仕事の範囲を決めないので新しい物事に対してのチャレンジ精神が旺盛な人が多くなります。

③自分のミスや失敗を認められる
素直な人は自分のミスや失敗を認めることが出来ます。自分を守るために嘘をついたり自分を大きく見せようと見栄を張るということをしません。その為、小さなミスでも隠すことなく自分のミスを正直に認めて謝り、次に同じミスを起こさないように対策を考えることが出来ます。

④何事にも一生懸命
何事にも一生懸命に取り組む姿勢の方が多いです。普段の姿を周りの人たちも見ているのでみんなから応援されたりと困ったいたら助けられる存在になっています。

<素直さが大切な理由>
仕事において「素直さ」がなぜ大切なのか?

・信頼関係を築くことが出来る
・いろんなことに挑戦する機会が与えられる
・協力してくれる人がたくさんいる

結果的に点と点が繋がって素直な人は「成長する」ことが出来るのです。
反対に素直さがない人は、ある一定のところまでは成長できるかもしれませんが継続して成長し続けることは難しいと感じています。
仕事をしていく上では「常に成長する」ことが求められます。今自分は素直に生きているのか?仕事だけでなくプライベートでも同じくらい素直でいることは大切だと思っています。まずは自分が自分に素直になることから始めて仕事においても素直さを忘れずに日々成長していきましょう。

2.「すみません。」と反省をすること

これまでの人生であなたの周りに明らかに自分が悪いのに謝らない人はいませんでしたか?そんな人が1人でもいると、当然周りは嫌な気持ちになったり、仕事が円滑に進まなくなってしまいます。
さらには、円滑に進まないだけではなくイライラとした気持ちがストレスに繋がることだって大いにあります。ストレスを溜めないための防御策として、なぜ素直に謝ることが出来ないのか、について知っておきましょう。

<謝れない人の心理>
謝ることをしない人というのは、どんな状態なのでしょう。
まず、あげられるのは、自分が悪いと思っていない、というケースです。そもそも悪いことをした、という意識がないため謝ることに考えが至りません。

また、どう思われてもいいから意見を通したい、あるいは自分の才能に嫉妬して周りがあれこれ言っているだけだから気にしない、というような強気のパターンもあります。

さらには、本当は謝りたいのだけれどタイミングを逃した、とか謝ると負けてしまうと思っているケースもあります。悪いと思ったら謝る、こんなシンプルなことが出来ない背景にはいろんな心理が隠されています。

<謝るとはどういうことか?>
大人になると「謝る」といっても、友人と喧嘩した時に「ごめんなさい」というのとは少し状況が違ってきます。なぜなら、例え自分が悪くなくても謝らなくてはいけないことがあるからです。

でもそれは、仕事や物事を客観的に見て全体を把握できるからこそなせる技です。
仕事をして行く上で本当は誰もが客観的な視点を持つべきですが、謝れない大人が増えているというのは視野が広く自分本位な大人が増えているということなのかもしれません。

<大人だからこそ持ちたい自信と素直さ>
客観的な視点もさることながら「謝る」ことにおいて最も大切なのが先ほどにも伝えた素直さです。自分の非を認めるというのは、素直でないとできません。
悪いところを素直に反省し、次に活かせるのが当社の治療家です。

さらに、素直に謝れる人は謝ったからといって自分が否定されたとか軽んじられたなどと思いません。それだけ自分に「自信とプライド」をしっかり持っているのです。

<謝らない人への対処法>
謝らない人がいないとベストですが、もし仲間が困っていたら助けてあげましょう。
またストレスから身を守るためにも、対処の仕方について知っておきましょう。

そして、謝らないと一言で言ってもなぜ謝らないのか、その理由によって基本的には3タイプに分けられます。それぞれのタイプ別にどんな対処法があるか確認していきます。

①自分が悪くてもあえて謝らない
自分で悪いとわかっているのにも関わらず謝ることが出来ない人というのは、今までどんなことがあっても有耶無耶にしてなんとなく許されてきた経験から謝ることが出来なくなっています。
ですがそれは、本当に許されてきたのではなく誰かが我慢してもみ消されてきただけのこと。謝ることができないのは絶対に本人のためになりません。毅然とした態度で注意していくことが大切です。

②自分が悪いと思っているが素直になれない
素直になれない人は単にタイミングを逃しただけなのかもしれません。そんな時には敢えてこちらから「あの時はすみませんでした」と折れてみましょう。
そうすると相手も素直になり、謝ることが出来る可能性が高くなります。

③自分が悪いと思っていない
そもそも悪いと思っていない、これが1番難しいパターンです。
自分が正しいと思う感覚と違うということは、教えても通じないのと一緒です。
こう言った場合には「こんな価値観もあるのか」と受け止める、またはこの人は考え方が違うと割り切ってそれなりに付き合うことができれば理想的です。

<まとめ>
歳をとればとるほど、職位が上がればあがるほどプライドや意地が邪魔して「謝る」ことが難しくなっていきます。しかし、上の人の姿を見て下が育つもの、仕事の内容だけでなく素直に非を認める姿を見せることも大事です。あなたが上の立場になった時に下はあなたを見て育ちます。謝ることのできるすてきな治療家を目指しましょう。

3.「どうぞ」と譲ること

人づきあいがうまい人は決まって譲る心を持っています。
逆に、人づきあいがうまくいかない人は決まって、譲る心を持ち合わせていません。

どうして、譲る心が必要なのでしょうか?
答えは、鏡の法則にあります。

この世界は基本的に鏡の法則です。
ですから、人に対して行ったことは必ず返ってくるようになっています。

治療1つ取ってもそうです。
治すことに執着心を持って技術を磨いたり、患者対応を磨けばもちろん患者さんを完治させる確率は上がります。完治させれば患者さんからの「ありがとう」という感謝はたくさんもらえます。

これも治すことにこだわったという行動が結果的に多くの支持を集めたという鏡の法則です。

譲るということは、与えることです。物や機会や、気持ちの面でも与えるということです。与えれば、鏡の法則により、次はあなたが確実に与えられる番となります。

さらに、相手からは好感を持たれます。
そして好循環が始まります。

逆に、譲らないということは物や機会や気持ちの面でも、「それは私のものだ!」と主張し「与えないし与えたくない」という表現なのです。さらには相手の機会や物を「できれば奪ってしまおう」というニュアンスも入っています。

そうすると、鏡の法則がはたらき「与えないので、与えられない」ですし、「奪うので、奪われる」のです。

さらに相手からは嫌悪感をもたれます。
そして、悪循環が始まります。

必ず譲る心を大切にしましょう。
自分自身のためです。人づきあいを円滑にするためです。

4.「私がやります!」と奉仕すること

「やったことすべてに対して直接的な報酬が得られないと、やる気がしない。」

これは先ほどの譲る心と多く通じる部分があります。
この言葉は評価されない人がやってしまう思考です。こういった思考では周りのスタッフ、患者共に慕われることは難しくなります。

奉仕をしてその報酬を得ないということはありません。
それは仕事をしなければ報酬を得られないのと同じくらい確かなことでもあります。
奉仕というのは他人への報酬であると同時に「自分への報酬でもある」とも考えられます。相手が喜ぶことは勿論、やっている自分自身も充実感を感じることが出来ます。
相手は常にあなたがどういった人間か見ているのでここでも鏡の法則が働きます。

患者はあなたがどのような言葉をかけてくれるのか?
どのような挨拶をしてくれるのか?
どのようなアドバイスをしてくれるのか?
自分にとって重要な人物なのか?

あなたがどういう人間なのか次第でその後の評価は大きく変わります。

また、有名な言葉があるのでご紹介しておきます。

『原因と結果、手段と目標、種子と果実は分断することはできない』
結果はすでに原因の中で花開き、目標は手段の中に、果実は種子の中にすでに存在しているということです。

果実を収穫するには種子を蒔き育てなければいけません。我々の治療も同じです。目標達成したければ、考えて、計画を立て、行動(事前学習や治療)しなければいけません。

周りのスタッフを助けることで、良い人間関係を確立することができます。
何か協力してほしいと思った際には素直に声をかけること、また日頃から相手の力になるように心がけておくことで、本当の協力関係が築けます。

言葉としては「奉仕」ですが、あなたが与えれば与えた以上にあなたの価値、あなたへの憧れは増えて行きます。

5.「ありがとう」と感謝をすること

感謝をすると「ありがとう」と表現されます。「ありがとう」とは漢字で書くと「有り難う」になります。漢字で見てみると「有ることが難しい」と書きます。

つまり、滅多にないとか、稀であるという意味です。
滅多にないとか、稀だから尊いと感じ、嬉しくなったり幸せだなと思ったりします。
そんなの当たり前、とか、このぐらい普通でしょ、という心から感謝の気持ちは生まれません。

私たちはいつの間にか自分のものさしで、当たり前とか滅多にないことを振り分けて「ありがとう」と思ったり、思えなかったりします。

しかし、当たり前ということが本当にあると思いますか?

毎日、普通に診療できると思っていても、災害が起これば診療できなくなる整骨院も出てきます。
健康に気をつかってサプリなど飲んでいても、突然不慮の事故に巻き込まれることもあるのです。
家族は元気だから、自分は仕事に没頭してようと思っていても、先のことは誰も保証できません。

こういった当たり前ではない中に生活をしているのに、私たちはついつい全てのことを当たり前だと錯覚してしまいます。

もとを辿れば、あなたが生まれたことも当たり前ではありません。

受精するとき、母親の卵子1個に対して、父親の精子1億匹があり、その中のたった1つが結合してあなたが生まれてきたのです。確率でいうとジャンボ宝くじ1等を当てるよりも難しいですね。

もし、他の精子が結合していたら、あなたは存在しなかったのです。

1億の中から勝ち残り、今人生を生きていると思えば、当然でもなく、当たり前でもなく、とても希少なことなのです。

社会人になると驚くほど時が過ぎるのが早くなります。

こうした尊い時間に巡り会えた人々との出会いは素晴らしく貴重です。

そう思えば、気の合う人、合わない人、好きな人、嫌いな人との出会いも一緒の時代に生きる仲間と思えば人生が楽しくなってきます。

「有ることが難しい」の中に自分が1憶人の1人として生きていて治療院で働けて、一緒に働いてくれる仲間がいる、一緒にお酒を飲んでくれる仲間がいる。

生きていることへの感謝の心を持つことが、今自分が背負っているすべての悩みを解決する鍵になると思います。

感謝の心で物事をみると、前向きの考えが出てきます。

当たり前なことなんて1つもありません。
すべてが希少なことのつながりです。

無駄な出会いなんてないのです。
人生の喜びは人との出会いであることを忘れないでくださいね。